学校に行きたくない気持ちには、必ず理由があります。 気力がわかない、体が重い、誰かと会うのが怖い—— どんな理由であっても、それはあなたが弱いからではありません。

このページでは、「行きたくない」と感じたときに試してほしいこと、 そして保護者の方が子どもに寄り添うためのヒントをまとめています。 あなたのペースで、読んでみてください。

まず、こんなことを
やってみてほしい

いきなり「どうにかしよう」と思わなくていいです。
ひとつずつ、できそうなものから試してみてください。

  1. 「休んでいい」と、まず自分に言ってあげる

    不安や緊張が高まっているときに無理をすると、心がさらに消耗してしまいます。 「一時的に休むこと」は、サボりでも逃げでもありません。 充電期間だと考えてください。

    親御さんへ:「永遠に休ませる」ではなく「今は回復を優先する」という視点で関わってあげてください。

    まず安全な場所を作ることが最初の一歩
  2. 「何がイヤなのか」を書き出してみる

    「なんとなく行きたくない」は、よくあります。でもそのままだと不安がずっとモヤモヤしたまま。 紙に書き出すと、漠然とした気持ちが「具体的な問題」に変わります。

    こんなことを書いてみてください:

    • 何が一番しんどいか(授業?クラスメート?先生?雰囲気?)
    • いつ頃からそう感じるようになったか
    • 特定の人や場面が関係しているか
    書くことで「漠然とした不安」が「解決できる問題」に変わる
  3. 学校以外で「できた」を作る

    散歩する、家の手伝いをする、好きなことに集中する—— 小さなことで構いません。「自分にもできることがある」という感覚を少しずつ取り戻すことが大切です。

    自己効力感(「自分はやれる」という感覚)が回復すると、 少しずつ前を向きやすくなります。焦らなくて大丈夫。

    「できた」の積み重ねが自信のもとになる
  4. 「0か100か」をやめてみる

    学校に行くか、完全に休むか——この二択で考えていませんか? 実は、間にはたくさんの選択肢があります。

    • 1時間だけ登校する
    • 保健室や別室に登校する
    • オンライン授業を利用する
    • 放課後だけ先生に会いに行く

    「フル登校か休むか」ではなく、「今の自分にできる形」を探してみてください。

    選択肢は二つだけじゃない
  5. 睡眠と生活リズムを整える

    心のつらさの多くは、体の状態と深く結びついています。 起きる時間を固定する、朝に日の光を少し浴びる、夜のスマホを控えめにする—— シンプルなことですが、じわじわと効いてきます。

    「気合いでなんとかする」より、生活の土台を整えることの方が、 メンタルへの影響は大きいです。

    メンタルの土台は体の状態にある

言われると、しんどくなる言葉

悪気はなくても、ある言葉が「扉を閉める」きっかけになることがあります。 保護者の方も、ぜひ参考にしてください。

⚠️ こんな言葉・対応には注意

「みんな行ってるのに、なんで行けないの?」
→ 他の人と比べると、「自分はおかしい」という気持ちが強まります
「甘えてるんじゃないの?」
→ 心のしんどさに「甘え」はありません。頑張っている子ほど、この言葉が刺さります
「将来どうするつもりなの?」
→ 今を生き延びることで精一杯なときに、未来の話は追い打ちになります
無理に連れて行こうとする
→ 強制は信頼関係を壊し、回復をむしろ遅らせてしまうことがあります
「なんで話してくれないの?」と責める
→ 話したくても言葉にできないことは多いです。話せるまで待つことも愛情です

保護者の方へ——
寄り添うための基本の姿勢

「何をしてあげればいいかわからない」という気持ち、とても自然なことです。 答えを出すことよりも、一緒にいることが今はいちばん大切です。

🌱 否定しない

「事実かどうか」より、子どもが「そう感じている」ことを尊重する。気持ちに正解・不正解はありません。

⏳ 急がせない

回復より登校を優先しない。「早く元に戻ってほしい」という焦りは、子どもに伝わります。

🤝 コントロールしない

選択肢を渡す。「どうするかはあなたが決めていい」という姿勢が、自己肯定感を守ります。

💬 伴走する

「なんで行かないの?」より「今日はどうする?」。監視ではなく、隣を歩く感覚で。

親自身のメンタルも、大切にしてください

子どもが苦しんでいると、親も追い詰められます。 でも、親が焦れば焦るほど、子どもは悪化しやすくなります——これは多くの専門家が指摘することです。

「今は回復期」と割り切ること、少なくとも2〜4週間単位で状況を見ること。 あなた自身も、誰かに話を聞いてもらっていい。

よくある質問

保護者の方・子ども本人からよく寄せられる疑問にお答えします。

まず「行かなくていいよ」と一度認めることが大切です。不安状態での無理な登校はストレスをさらに増幅させてしまいます。安全な場所(家庭)を確保し、回復のための一時的な休息を与えることが最初のステップです。「永遠に休ませる」ではなく「今は回復期間」と捉えてください。

「みんな行ってるのに」「甘えてる」「将来どうするの」などの言葉は避けてください。比較・否定・プレッシャーをかける言葉は信頼関係を壊し、回復をむしろ遅らせます。また、無理に学校へ連れて行こうとする行動も同様に逆効果です。

2週間以上の強い気分の落ち込み、食欲や睡眠の大きな乱れ、「消えたい」「死にたい」という発言、自傷行為などが見られる場合は早急に専門家への相談が必要です。スクールカウンセラー・心療内科・よりそいホットライン(0120-279-338)などに相談してください。

はい、学校は唯一の正解ではありません。通信制高校(自分のペースで学べる)、フリースクール(少人数の環境で学べる)、高卒認定試験(試験合格で高校卒業と同等の資格)、オンライン学習など、さまざまな選択肢があります。大切なのは「学校に行くこと」ではなく「自分らしく生きていくこと」です。

個人差がありますが、少なくとも2〜4週間単位で状況を見ることが大切です。短期間で解決しようとすることは焦りにつながり、子どもの回復を妨げることがあります。親自身も「今は回復期」と割り切って、長い目で関わることが回復の助けになります。

「おはよう。今日はしんどそうだね。無理に行かなくていいよ。どうするかは○○に任せるね」のように、許可と主導権を渡す言葉が効果的です。「今じゃなくても大丈夫だよ」「ちゃんと味方だからね。どうなっても一緒に考えるよ」といった安心感を伝えるメッセージが子どもの心を支えます。

そのまま使えるLINEテンプレ

「何て送ればいいかわからない」という保護者の方へ。 状況別にコピペして使えるメッセージです。「正しいこと」より「安心すること」優先で。

朝、行きたくないと言ったとき
おはよう。今日はしんどそうだね。
無理に行かなくていいよ。どうするかは○○に任せるね。
→「許可+主導権を渡す」ことで、自己決定の感覚を守る
理由を聞きたいとき
もし話せそうなら、何が一番しんどいか教えてくれる?
今じゃなくても大丈夫だよ。
→「今じゃなくていい」が重要。圧を消すひとことを添えて
共感を伝えたいとき
それはつらいよね。
そう感じるのは、普通のことだと思うよ。
→ 評価しない、否定しない。信頼はここで育まれる
休ませる判断を伝えるとき
今日はゆっくり休もう。
体と気持ちを戻すのが先でいいと思う。
→「休む=悪いこと」という思い込みを、そっとほぐす
何も話してくれないとき
今は話したくないよね。
落ち着いたらでいいから、いつでも聞くよ。
→ 距離を詰めすぎない。「待っている」ことを伝える
夜、1日の終わりに
今日はどうだった?
少しでも楽な時間あったらいいなと思ってる。
→ 学校の話に限定しない。日常の小さな会話が関係をつなぐ
いちばん大切なひとこと
大丈夫、ちゃんと味方だからね。
どうなっても一緒に考えるよ。
→ これがすべてのベースになる。何度でも伝えていい

学校は「唯一の正解」
ではありません

「学校に行くこと」がゴールではなく、「自分らしく生きていくこと」がゴールです。 道はひとつじゃない、ということを知っていてほしいです。

通信制高校

自分のペースで学べる。登校日数を選べる学校も多い

フリースクール

少人数で、自分に合った環境で学ぶ選択肢

高卒認定試験

試験に合格すれば、高校卒業と同等の資格が得られる

オンライン学習

教室に行かなくても、学びを続けられる時代になっている

一緒に読んでほしい本

一冊の本が、気持ちを楽にしてくれることがあります。
子ども本人にも、保護者の方にも、おすすめの本を紹介します。

保護者の方におすすめ

不登校の基礎知識から具体的な対応まで網羅。Amazonカテゴリでベストセラー1位を獲得した、まず最初に読みたい一冊。親子で読める内容になっています。
🔰 最初の1冊に
高校教師であり不登校の子を持つ親でもある著者が、子どもの本当の気持ち・段階別の関わり方・NGワード・進学対策まで、実体験をもとに具体的にまとめた一冊。多くのメディアで紹介された話題作。
💬 対話・関わり方を学ぶ
わが子の不登校に右往左往した親の等身大の姿を描いた実録コミックエッセイ。「子どもを追い詰めてしまっていた」という気づきと、親自身のメンタルの変化がリアルに描かれています。専門家からも高く評価されている一冊。
📖 読みやすい・マンガ形式

子ども本人におすすめ

不登校の中学生が異世界の城へ導かれる物語。2018年本屋大賞受賞作品。「リアルすぎて途中で読めなかった」と言われるほど、不登校の子どもたちの内面世界が丁寧に描かれています。読んだ子どもから「自分だけじゃなかった」という声が多く届いています。
🏆 本屋大賞受賞・中学生〜
中学生の2年近くを不登校で過ごした著者が、当時の気持ちと24歳になった今を素直な言葉で語る一冊。「教育支援センターで相談員に学校以外の自分を受け止めてもらえた」という体験談は、自分だけじゃないと気づかせてくれます。
💭 不登校経験者の体験談

無料で相談できる窓口

「誰かに話を聞いてほしい」——そんなときのために、
無料で相談できる窓口をまとめました。電話でもオンラインでも大丈夫です。

文部科学省
24時間子供SOSダイヤル
24時間・365日 通話無料 子ども・保護者

いじめや不登校など、子どものSOS全般を受け付けています。電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながります。夜間・休日も対応。

NPO法人チャイルドライン支援センター
チャイルドライン
毎日16〜21時 通話無料 18歳まで

18歳までの子ども専用の相談電話。「話したいだけ」でも大丈夫。答えを出すのではなく、気持ちを聞いてもらえる場所です。

法務省
こどもの人権110番
平日 8:30〜17:15 通話無料 子ども・大人

いじめや虐待などこどもの人権問題に関する専用相談電話。法務局職員・人権擁護委員が対応。相談内容の秘密は守られます。

特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク
#いのちSOS
24時間・365日 通話無料

「死にたい」「消えたい」という気持ちが出てきたとき。専門の相談員があなたの気持ちを受け止め、一緒に状況を整理します。

NPOカタリバ
カタリバ相談チャット(オンライン)
LINEで相談できます
オンライン 無料 保護者向け

不登校に悩む保護者向けのオンライン相談。LINEチャットまたはZoomで30分の面談が可能。日本全国どこからでも利用できます。子どもに合った学びの場も一緒に探してくれます。

→ 詳しくはこちら
一般社団法人 不登校支援センター
初回無料カウンセリング(最大100分)
来所 / オンライン対応
初回無料 全国対応 専門カウンセラー

臨床心理士・公認心理師などの専門家によるカウンセリング。初回は最大100分無料。NHKや朝日新聞でも取り上げられた信頼ある専門機関です。

→ 詳しくはこちら
文部科学省
地域の相談支援機関(都道府県別)

各都道府県の教育委員会が設置した相談機関を、文部科学省のページから地域別に検索できます。お住まいの地域に近い相談窓口を見つけてください。

→ 都道府県別の相談窓口を探す(文部科学省)
💡 相談するときの心構え:「大したことじゃないかな」と思わなくて大丈夫です。相談窓口は、どんな小さな悩みでも受け付けています。まず話してみることが、最初の一歩です。

参考になるYouTubeチャンネル

動画で学ぶのが合っている方へ。
不登校に関する専門家や経験者によるチャンネルをご紹介します。

保護者向け

不登校解決チャンネル

田中勝悟(臨床心理士・公認心理師)

スクールカウンセラー・心療内科・児童相談所での10年以上の臨床経験を持つ専門家によるチャンネル。「親の変化が子どもを変える」という視点から、具体的な関わり方を丁寧に解説しています。延べ5,000件以上の臨床実績から語られる内容は説得力があります。

YouTube で見る →
保護者・子ども向け

不登校でもイイじゃん

阿部伸一(不登校専門カウンセラー・NPO代表)

2003年から不登校専門のカウンセリングを続けるカウンセラーのチャンネル。「不登校でもイイじゃん」という言葉通り、子どもの個性に合わせた具体的なアドバイスが中心。セミナー動画も多く公開されており、保護者の視点から見やすい内容です。

YouTube で見る →
学習・中退・不登校経験者向け

不登校・中退の方のゼロからの学び直しTV(キズキ)

株式会社キズキ

「何度でもやり直せる社会」を目指すキズキが運営するチャンネル。不登校・引きこもり・中退の体験談や、勉強の取り組み方などを発信。2,000人以上の不登校経験者を支援してきた実績をもとにした動画が多く公開されています。

YouTube で見る →
勉強・子ども本人向け

とある男が授業をしてみた

葉一(教育系YouTuber)

登録者数200万人近い教育系チャンネル。小学3年生から高校生まで対応した授業動画を無料で公開。「学校に行けなくても、勉強の不安は解消できる」という思いで開設されたチャンネルで、不登校の子どもに実際に多く視聴されています。毎週月曜にはメンタルサポートの動画も投稿。

YouTube で見る →
💡 視聴のヒント:チャンネルはどれも無料で視聴できます。「保護者向け」と「子ども向け」で分かれているので、お子さんの年齢や状況に合ったものから試してみてください。まずは1本だけ見てみるのがおすすめです。

「休んでいい」と言える大人が、
あなたの近くにいますように。

学校へ行きたくない気持ちは、おかしくありません。
その気持ちを大切にしながら、ゆっくり一緒に考えていきましょう。

このページを読んでくれたあなたへ——
今日、ここに来てくれただけで、十分です。